【強気な台湾の小売店】台湾小売店事情

みなさんこんにちは、applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。

今日は強気な台湾の小売店というテーマでお話をしたいと思います。日本では一部の百貨店や小売店が影響力を失いつつあるというニュースを聞きますが、台湾は未だに百貨店や小売店の影響が強いと言えます。

それは小売店の数字にも表れていて、日本と比べると随分と強気な設定が随所に見られます。

今日のこのブログでは台湾で小売店向けに何か商品を売りたいと考えている方向けには、台湾の小売店のマージンや条件などのお話をしたいと思います!

台湾の小売店で売るには…

まず、薬局でもスーパーでも百貨店でもどこでもいいですが、台湾の小売店で商品を売る場合、実績がないと門前払いをくらいます😶

そりゃそうですよね…実績がないものを置いて売れなければバイヤーの責任になるので、当然実績がない商品を置こうとは思いません…

ちなみにここで言う”実績” とは主に台湾で売った実績になります。

日本で売った実績でもいいですが、日本で売った実績を基に台湾の小売店と交渉をする場合、その商品がよっぽど日本で売れていて、台湾のバイヤーの耳に入るぐらいでないと、相手をされない可能性が高いです…

では、台湾でどのように実績を作ればいいでしょうか?いきなり台湾でお店を立ち上げて商品を売るのは、初期費用がすごいかかりそうですよね…

そこで一番手っ取り早い方法はウェブで売上実績を作る事です。これはある関係者から聞いたお話ですが、某日系健康食品の会社は Watcons で商品を売ろうとして、まずは年間300万元の売上実績を求められたそうです。

割と高いハードルですが、抜け道もあり、今回のケースは関係者であれば半年で200万元売上が出来れば多分Watsons で置けます。

台湾小売店の一般的なマージン

では、そこまで苦労して売上を作りやっと薬局やその他の小売店で商品を売った時、それは果たして価値のある事なのでしょうか?

僕は50/50 だと考えます。今回は薬局のマージンを皆様にご紹介します。まずは以下の写真をご覧ください:

中国語がわからない方でも漢字を見ればなんとなくわかるのではないでしょうか?「抽成」というのは所謂マージンです。要するに、台湾の薬局では定価から 30-40%のマージン取るよーと言う事です。

日本の小売店のマージンは知りませんが、知り合い曰く台湾の小売店のマージンは日本と比較するとかなり高いそうです。

このマージンの他には、商品を管理するシステムの費用や物流費用、その他にプロモーション費用があります。詰まるところ、台湾の薬局で商品を売りたい場合、儲けは商品の定価の大体50%ぐらいという事です。

なんだかオンラインショップ Pikoi の手数料20%が可愛く見えてきました😅

そのほかに Cosmed は初月の売上100%を全て Cosmed にデポジットとして納める必要もあります。

台湾の小売店で販売する際の注意点

台湾の薬局や百貨店といった小売店は結構強気な姿勢です。それはなぜかと言うと、”売れる”からでしょう。オンラインだけではきついという事です。

台湾の大手 ECサイト momo も出店者に対して強気な姿勢を取ります。これも momo で販売すると “売れる”からでしょう。

こうした台湾の販売環境を考慮すると、台湾に進出する企業は長期的に台湾で発展をしていきたいのであれば、オンラインで実績を作り、その後オフラインへ拡大するプランが非常に現実的です。

しかしながら台湾のオフライン(小売店)のマージンは高いため、利益を出そうとすると、マージン分を利益に乗せないといけません。

すると、当然ですが価格は上がります。ここで問題なのは日本から商品を輸入する場合です。日本から台湾へ輸出したものを小売店で売ろうとすると、恐らくとんでもない金額になり、消費者は手が出せません。

つまり、台湾の商品販売事情や小売店のマージンを先に理解した上で長期的に何億円も売上を出したい場合、自ずと台湾現地での生産が現実的になります。

という事で僕は appelmint lab という有料記事だけでなく、applemint の HP でも同じような発言を2年ぐらい前からしてますが、未だに失敗を繰り返す起業は後を絶ちません。

失敗はもはや日系企業の性なのかもしれません…

以上 applemint 代表佐藤から台湾の小売店(薬局)についてでした!