音楽の歴史から紐解く生き残りの逆算

みなさんこんにちは。applemint代表の佐藤です。

今日は少しテイストを変えて、音楽についてお話ししたいと思います。

音楽にしてもデジタルマーケティングにしても、時代の流れを正しく読み取り、その変化に合わせて進化していくことが重要です。

つまり、この数十年で音楽がどのように変化してきたのかを俯瞰し、人々が音楽とどのように向き合っているのかを理解する必要があるってことです。

先日、知人のライブを見に行った際に、そのことを改めて強く感じました。

市場や時代の構造を理解し、その上で才能を活かさなければ、どれほど才能があっても活躍できる確率は下がってしまいます。

それでは、Let’s go!

ソロ活動の勃興

1年前の記事ですが、以下の記事では、現在”バンド”が消えつつある理由が書かれています。

バンド = 複数人で楽器を弾いて歌うグループ(って認識😅)

世界のヒットチャートから「バンドが消えつつある」理由

有償サイトなので、ざっくりとだけ理由を説明すると、ソロ活動が増えている理由として以下が挙げられています:

1.一人でも曲を作れる時代になった

2.SNS で発信やブランディングをするとき、一人の方が効率がいい

3.CDやストリーミングからの収益減とライブ活動の増加

#3について補足をすると、収入源が減ると複数人のバンドメンバーと活動する場合、ただでさえ音源からの収入が減っているのに、更に分散され一人当たりの収入が余計に減ります。

頑張ってライブ活動をして収益を増やしたいですが、ライブ活動は、場所代がかかりますし、体力使いますし、消費者が毎月ライブに出せるお金は限られています。

こんな事を言うと、「じゃーアイドルはどうなんだ!」って主張もあるでしょう。

確かに、Kpopアイドルなど複数人で活動している例外はありますが、ソロ活動が増えているのはマネタイズの視点から見ると必然とも言えます。

その流れに逆らってバンド活動を始めるのは、個人の自由ですが、色々と克服しないといけない問題があるわけです。

ソウル・ファンクの衰退

このマネタイズの観点で、改めて僕がライブに行った話に話を戻すと、先日見に行ったのは、ソウル・ファンクのライブです。

ソウル・ファンクといえば、1970~1980年代が全盛期で、Curtis Mayfield、Earth Wind and Fire、James Brownとかが有名どころですね。

複数人のメンバーで繰り出されるあの音楽の生演奏はライブで見ると中々迫力があります。

ちなみに、日本では現在なぜか神戸でソウル・ファンクが盛り上がっているらしいです(FYI)。

そんなソウル・ファンクですが、今はほとんど聞かなくなりました。
たまにEarth Wind and Fire の September がちょくちょく流れたり、ソウル・ファンクの名曲が流れることはありますが、明らかにメジャーとは言えません。

なぜこうなったのか?

一番の影響は電子化です。

今までバンドで演奏していた音が、電子楽器に変わり、それが後にヒップホップやR&Bにつながります。

なぜ人々が電子楽器を使うようになったかと言うと、単純にコストが安く、マネタイズが大きな理由です。

電子楽器を使えば、ギターやベース、ドラムなどの楽器演奏者が不要になります。

また、ヒップホップでは「Dig」と言って、過去のソウルやファンクの音源から一部をサンプルとして拝借し、楽曲を作る手法がその後確立されます。

人によっては、サンプリングは作曲作業をサボっていると言いますが、多くの人は「Digる」行為に何時間もかけるので、手間暇で言うと、個人的にはそんなに変わらないと思っています😅

電子楽器を使って同じ音が出せる or サンプリングするなら、そっちの方がバンドを組むより安いから、人々はそっちにシフトしたわけです。

ヒップホップのライブは、MC と音楽を流す DJ がいれば成立してしまいます。

ただ、ソウル・ファンクの音楽が飽きられたわけではなく、例えば、Curtis Mayfield の音源はヒップホップアーティストに散々サンプリングされ、人々はその後も異なる形でソウル・ファンクに触れています。

Bruno Mars もソウル・ファンクを継承していると言えます。

ちなみに、『資本主義と生きていく』や『人文知は武器になる』などでは、人々の行動が変わるのは、ブレイクスルーとなる技術が出た時で、徐々に進化したり変化するって感じじゃなさそうです。

ソウル・ファンクに関して言えば、電子楽器でしょうし、次なるブレイクスルーはAIでしょう。

逆行するか否か

僕が言いたいのは、どんな音楽であれば今の形になったのには理由があり、大抵の場合は人々の習慣とマネタイズが影響しています。

例えば昨今は SNSやスマホの普及により、1曲の時間はどんどん短くなってますし、即効性がある曲が好まれています。

Kpop アイドルの歌詞なんて意味不明ですが、ユーザーは歌詞よりもあのダンスから得られる視覚的な刺激を求めているのでしょう。

アーティストなら、僕なんかが説明しなくても彼らは現場レベルでこの習慣の変化やマネタイズの影響は理解しています。

テンポが速い曲が売れるだの、1曲の時間は短い方がいいだの、バンドメンバーは少ない方がいいだのみんな理解していると思います。

それらを理解した上で彼らは、新しい風を吹かそうとしているから、彼らの存在は尊いと思っています。

改めて現在の音楽シーンを見てみると、
AI により、もはや電子楽器さえもいらないような時代になりました。
ボーカルもいらなくなっています。

世の中には、それっぽい音楽が今後溢れるでしょう。

その結果、むしろリアル感が感じられるライブ演奏や歌へのニーズは高まると思ってます。

また、コンサートやライブは仲間との集合場所になるかもしれません。

価値とマネタイズ機会の創出

リアルさが大事なのを理解していても、リアルを追求すると結局問題になるのはコストですよね。
出演料や会場・機材のレンタル代は変わりませんし😅

また、SNSやスマホによって変化した人々の習慣は、そう簡単には元に戻らないので、ある程度はそれに適応する必要もあると思います。

個人的に気になったのは、イベントのアーカイブ化(ショート動画化)の少なさです。

会場では動画や写真を撮影している方がいましたが、アーティストのSNSを見ると、ショート動画や投稿が思ったほど多くありませんでした。

今はAIを使えばショート動画の編集も片手間でできるので、そこはかなりもったいないと感じました。

リアルな演奏のニーズが今後どうなるかは分かりませんが、それにこだわるのであれば、マネタイズを意識し、リアルな演奏を残す努力が必要になります。

この日は改めて、「やりたいことを続けるためには、やっぱマネタイズを常に意識しないとなー」と思ったのでした。