【アイデンティティの喪失】どこにもないホーム

みなさんこんにちは、applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。
今日は「アイデンティティの喪失」というテーマでお話しします。
ビジネスには直接関係ないかもしれませんが、今後、海外でお子さんを育てる予定のある方にとっては、もしかしたら参考になるかもしれません。
というのも、僕自身これまでの人生でアメリカ、日本、台湾とそれぞれ10年以上暮らしてきました。
その中で、正直、自分のアイデンティティがわからなくなる瞬間を何度も経験してきました。
子どもの頃からさまざまな文化や価値観に触れ、異なる人種・国籍の人々と出会うことは、とても素晴らしいことだと思います。
もし自分に子どもがいたら、ぜひいろんな世界を知ってほしいとも思います。
一方で、「自分は一体どこに属しているのか」と悩んだり、「どこにも居場所がない」と感じることも少なくありません。
今日は、そんな個人的な体験を交えたお話をしたいと思います。
Taiwanese-Chinese-American の作者の話

先日、アメリカ生まれの台湾系作家(おそらく2世か3世)の Karissa Chen さんの、サイン会兼読書会に参加してきました。
彼女のことは、たまたま New York Times の記事で知りました。
When the Cost of Being Unmarried Is Too High
記事の内容をざっくり説明すると——
2022年にロシアとウクライナの戦争が始まった際、彼女は「台湾と中国も戦争になるのではないか」と強い不安を感じたそうです。
そのとき彼女はすでに台湾人の方と結婚していて、お腹には子どももいたとのこと。
アメリカ生まれ・アメリカ育ちの彼女には多くの友人がアメリカにいて、「今すぐ帰国すべき」と勧められたそうですが、夫は「家族を置いて自分だけアメリカに行くことはできない」と言い、それ以降、"もしも" の話はあまり口にしなくなったそうです..
記事には、「“もしも”が起きたとき、どういう判断をするかは今でも分からない」という言葉もあり、僕はものすごく共感しました。
僕自身、台湾で何かが起きたときに、会社のスタッフや妻の家族を置いて自分だけ逃げるのかと考えると、正直、悩みます。
そして今のところ、その答えは出ていません ...