台湾起業で学んだ事:期待しない事と切り替えること✌️

「あー、またか。」
最近オファーを出した子に断られた。
日本でも就職活動の時期になると、「内定辞退」みたいなニュースをよく目にするが、多くの企業は人材を逃すまいと躍起になって、あれこれと対策を立てる。
悲しいのが、企業側の対策が激しいと、「〇〇ハラスメント」のように形容され、企業は悪者にされる😅
僕らはというと、別に対策なんてなく、断られたら断られたで次へ切り替えるだけだ。
対策もクソもない。
こう言うと、うちのスタッフに対して失礼極まりないのだが、うちに入社してくれたスタッフは本当に奇跡だと思っている。
数ある会社の中から、僕らのような中小企業を選んでくれて、うちのスタッフはいい意味で本当にやばいと思う。
だからこそ彼ら/彼女達には、会社に頼らずとも生きていけるベースを作って欲しいとは思っている…
その話はまた後ほど。
今日は、そんな僕らapplemintと、これまでの人材採用の歴史をノーフィクションで振り返っていきたいと思う。
初めての採用とさよなら

僕らにとって、本当の意味での“初めて”の採用は2018年頃だったと思う。
僕らの初めての社員が今をときめくインフルエンサーであることは何度も言っているが、彼女とは面接はしていない。声をかけて、彼女が快諾してくれたって感じだ。
その次の社員も、元々はお客さんの会社にいて、とても責任感が強かったから会社を辞めるタイミングで声をかけて口説いた。これも採用活動を通じて採用したというよりは、ご縁があったから採用した感じだ。
次に採用した子は、なぜかうちの社員第一号と共通の知り合いがいた、ほぼ新卒の子だった。
この子が実質初めて面接を通じて採用した人になる。
日本語がよくできて、コミュニケーションも問題なかったから採用したのだが、仮病を使って会社を休み、勤務中に転職活動をし、リモートワーク中はネットが壊れたと言って仕事をしなかった。
結果は想像の通り、試用期間中にバイバイ。
そんなこんなで初めての”本当”の採用は、台中に実家がある、イギリスの大学院を卒業した女の子だった。
僕が104で色々DMをしていたら返事をくれた子の一人だ。彼女は大学院で起業やビジネスを学んでいて、僕らが起業して2〜3年であることを伝えると興味を示し、入社してくれた。日本語はできなかった。
とても仕事ができて、プレゼンスキルやコミュニケーション能力も高く、むしろ僕らにはもったいないぐらいだったと思う。
本当にプロジェクトマネジメントの能力が高かったので、1年経った頃にはポジションを飛び級で二つ上げることにした。
残念ながら、彼女は1年で会社を去ってしまったが…
去った理由はわからないが、シンプルにうちのメンバーと働くことにやりがいを感じなくなったのだろう。
彼女が辞める数か月前、僕らの会社ではドミノ倒しのように次々とスタッフが辞めていった。
それこそインフルエンサーの子に始まり、次に僕が口説いた子もそれに続いた。
インフルエンサーの子は結局僕らの会社に2年ぐらいいたが、僕が口説いた子に関しては7〜8か月で辞めた。
その結果、会社は僕と共同創業者のエリック、そしてイギリスの大学院を卒業した彼女だけになった。
イギリス帰りの子は実は辞めた2人のスタッフととても仲が良かったから、恐らく彼女達2名が辞めた時にかなりショックを受けたのだと思う。
その後、本当に幸いなことに日本人のスタッフが僕の動画を通じて入社してくれて4人になったが、中国語があまりできなかった影響からか、イギリス帰りの子とはあまりコミュニケーションが取れていなかった。
恐らくそんなに打ち解けなかったのだと思う。
そうしてコロナがやってきて、フルリモートが始まり、彼女はネット越しに一言、「辞めます」と言って去った。
リモートワークは面と向かってネガティブなことを言う必要がないから、辞める側からすれば最高に便利だろう。
彼女にオンライン面談を申し込んだが断られ、オフィスに残っていた荷物は捨ててくださいと指示があった。
パソコンは後日、オフィスに郵送されてきた。
あまりにあっけない終わりだった。
効率を求めてまとめて採用。その結果

次に印象的だったのは、まとめて3人を採用した時のことだ。
その当時、コロナ禍に入社してくれた日本人スタッフが日本へ戻ることになり、後に入社した2人の台湾人スタッフは、一人が日本へワーホリに行くので辞めることになり、もう一人はデスクワークに慣れずに辞めることになった。
こうして僕らapplemintは、またリセットを経験することになった。
残ったのは、僕と共同創業者のエリックと、離職する日本人の方の代わりに入社てくれたもう一人の日本人の方だ。
3人のスタッフが辞めることになり、緊急で人が必要になったので、面接をして人当たりがいいスタッフを3人まとめて採用することになった。
3人まとめて採用すれば、トレーニングや事務処理の効率がいい。
3人と面接をした時、実はそのうちの一人は、入社時に僕の危険レーダーが反応した。
この人ちょっと怪しい…と。
なーんか嫌な感じがしたのと、言葉が表面的で、本当の事を言ってない気がした。
けれど人が必要だったのと、共同創業者のエリックが「別にいいんじゃない。チャンス与えてもいいと思う。」と言ったので、多少妥協をして入社することになった。
後にこのスタッフはちょっとしたトラブルを起こす。
彼女が辞めた時、僕は自分の直感はかなりイケる事を確信した(過去にも怪しいと思った人が後に組織的に会社を破産させたり、宣伝費がめっちゃあることをちらつかせて、実は詐欺師だったりと、僕の直感は割と当たる)。
話を採用した3人に戻すと、三人のうち二人は新卒の社員だ。
新卒はうちのようなスタートアップにはほぼ確実に合わないことを今でこそ理解しているが、この当時は新卒を採用した事例がイギリス帰りの子しかなく、とりあえず採用してみることにした。
その結果、新卒は半年で全滅となった。
一人は持病が悪化し、4か月で辞め、もう一人はストレスから、ちょうど半年経ったタイミングで退社することになった。
二人ともいい子だったが、仕事のスピードについていけず、タスクに追われて辞めた印象だ。
半年で辞めた子が結構印象的で、入社半年が経ったタイミングで連休があり、連休後3日間戻ってこなかった。
台湾では入社半年で3日の有給が支給されるから、そのタイミングを見計らっての計画的な離職だったと思う。
彼女は引き継ぎなどを心配していたが、入社半年の子が引き継ぐことはほとんどなく、逆に彼女が出社して支払うことになる人件費がもったいなく感じ、彼女には別に来なくてもいいと伝えた。
それによって他のスタッフにしわ寄せが来たのは申し訳なかった。
それでも、挨拶とパソコンの返却のためにある日うちのオフィスに来た彼女に対して、僕はたぶん過去一で冷たい態度を取ってしまったと思う。
「あ、来たのね。パソコン返却ありがとう。じゃー頑張って」みたいな対応をしたと思う。
もう少し大人な対応もできたと思うが、この時は半年で辞めたスタッフに対する失望と何を言ってもどうせ何も変わらないから、ちょっと大人気ない対応をした。
結局、3人中二人はapplemint在籍期間の最短記録を更新し、効率もクソもなかった。
スタートアップなんてそんなもんだ。
期待しない事と切り替えを学ぶ
現在また採用活動をしているが、とにかく期待していない。
期待しすぎると、実現しなかった時の失望が大きいから、いつしか期待しなくなった。
最近、うちの会社に、とてもじゃないがうちの会社には似つかわない人が応募してきた。
日本語が流暢で、台湾でトップ5に入る国立の大学を出ていて、電通にいて……みたいな、とんでもない経歴の方だ。
思わず、彼女に間違いじゃないか聞いた。
すると彼女は、どうやらパートナーさんが日本赴任になっていて、それに伴い自分も日本に移住するから、新たなスキルを身につけて日本でフルリモートできるようになりたいとのことだった。
大企業は仕事が細分化されすぎて、僕の正直な話をすると、大企業にいた人はスタートアップにいた人より、業務や業界への知識は浅い。
言葉を選ばずに言うと、決められた仕事をそつなくこなす遂行能力はあるが、他は大した事ないとも言える。
例えばうちのスタッフなら、顧客から数字の説明を求められた際、すぐに広告管理画面を開いて自分で説明できるが、大手の場合、担当窓口はそれができないからすぐに運用担当者に聞く。
その結果、クライアントとの会議には平気で4人ぐらいスタッフが参加する。
窓口、上司、運用担当者、デザイナー、といった具合だ。彼らは4~5人体制でクライアントの質問に対応する。
当然そこには人件費がかかっているわけで、大手に仕事を頼んだ場合、なぜ費用が通常よりもかかるかと言うと、こうした余計な人件費がかかっているからだ。
うちの場合は、参加者はせいぜい2人だ。
話をこのハイスペックな応募者に戻すと、彼女に広い意味でのデジタルマーケティングの知識やスキルが不足している点は彼女も理解しているようで、
給与を下げてでもスキルを身につけて、将来的に日本で柔軟な働き方をしたいようだった。
また、今の会社ではプレッシャー(壓力)が大きく、もう少し労働環境を変えたいとのことだった。
実際に彼女と面接をしてみてコミュニケーションや知識など全く問題なかったため、オファーを出したが、彼女からの答えはNoだった。
「まーそんなもんだ」ってのが僕の印象だ。元々期待してない。
彼女のメールに書いてあった断った理由は、今働いている企業が日本でポジションを用意してくれることになった、だった。
「えっ、運用スキルを身につけたいんじゃなかったの?ん?今の会社の労働環境に違和感を持っているんじゃなかったの?」とは思ったが、これが中小企業の現実だ。
もしも僕らが大手で、待遇もそれなりに良ければ、向こうはどんな理由があっても、来ることを正当化しただろう。
結局みんなリスクを取れないってわけだ。
だからこそ、今いるスタッフには資本主義社会の構造を理解して、そのシステムをハックする側に回ってほしいと思っている。
みな、起業や社長になることに対して躊躇うが、資本主義社会においてまずしないといけないハックは、資本家に回ることだ。
そうすれば、結果的に僕らみたいな中小企業に入社しても、それが報われる。
こうして断られる度に僕は更にやる気を出して見返そうと頑張る。
来週また面接が待ち構えている。
頑張っていこう♪