【俺みたいになるな!】台湾で5年もビジネスをして気づかなかった台湾人向けビジネスのやり方

みなさんこんにちは、applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。

今日は台湾で今後ビジネスをする人には是非読んでもらいたい、台湾人や中華圏の人とビジネスをする上で必ずおさえておきたい考えについてお話をします。

僕は最近、台湾で5年もビジネスをしてきて今まで何をしていたんだろうと気付かされる事がありました。僕は台湾人とのビジネスを知ったようで全然知ってませんでした。

なぜか?その主な理由は、僕らは台湾にいながら日系の企業の方とばかりお仕事をしてきたことです。もちろん applemint には台湾のクライアントはいますが、僕を台湾企業をあまり理解していなかったため、お問合せが来ても失注する事はよくありましたし、契約しても半年で消えることはよくありました。

ちなみにここでいうとビジネスとは対企業のビジネスを指します。このブログでは僕が台湾でビジネスを始めて5年経ってやっと気づいた台湾企業や台湾人とお仕事をする上でとても大事な考えをお話しします。

また、これからするお話はBtoBに限らずBtoCの方も意識するといいと思っています。

生き金と死に金

みなさん生き金と死に金はわかりますでしょうか?生き金とは使って次につながるようなお金です。死に金とは使っても次に繋がらないようなお金です。

一番簡単な例だと投資は生き金です。失敗したら損失を被りますが、成功すればさらにお金が増えます。次につながるお金です。それに対して消費は死に金です。

話は少し飛びますが、この前台湾で芸能関係のお仕事をしている子とお話をして、その彼女がふと僕に「台湾人って死に金嫌いじゃん!?」と言いました。僕はこの時、「ん?死に金?」と思いました。「死に金」が何かわからなかったのです。

ちなみにこの会話で彼女が言った「台湾人」とは台湾人なら誰しもが知る企業の董事長(オーナー)の事を指してました😱

leo

さすが芸能人(笑)

その後、「台湾」「死に金」って検索しましたが、何も出ないので、「華僑」「死に金」と検索しました。そうするとマダム・ホーという人の記事が出てきたので読み進めると、なるほど!華僑の人は次に繋がらないお金を使うのが嫌いということがわかりました。

例えば華僑の人は新幹線は同じ移動時間ならグリーン車よりも普通の指定席を取る傾向があるみたいな話が書いてありました。台湾にいる日本人界隈では「台湾人はコスパばっかり気にする」なんて言ってますが、台湾人は日本人よりもお金に対してシビアなのは確かにある気はします。

その一方で台湾の人や華僑の人が日本人よりも財布の紐が緩むのは「人脈」に対する支出です。よく中国社会は「關係だ!」とか聞きますよね。それです。

僕はこの事を知っていてビジネスに活かせてませんでした….どういうことか?

僕の会社との取引は生き金になっていなかった…

台湾人はコスパを非常に重視するので、よく短期的な結果を求めます。しかしデジタルマーケティングは短期的な結果を出すことが難しいです。そのため、以前から台湾企業と半年間お手伝いをして、結果が出ないとバイバイされる事がよくありました。

その時僕は、「台湾人はコスパ重視だし、しょうがないか」なんて思ってました。これが大間違いだったと思ってます。

台湾人はコスパ重視だから僕らから消えたのではなく、僕らに半年間仕事をお願いした結果、結果が出なくて「死に金」と思われたからバイバイされたと解釈した方が正しいと思っています。

僕らへの発注は次に繋がらない投資と思われたのです。

ではどうすれば死に金にならないか?いくつか方法はあると思っていて、そのうちの一つは「人脈」だと思っています。なぜなら台湾人にとって人脈への投資は生き金だからです。

僕らは台湾に進出した日系企業を知り、なおかつ日本にいる企業も何社か知っていたのに、台湾企業とのパイプ役として台湾企業に人脈を提供できていませんでというした。だからデジタルマーケティングで結果が出ないと僕らは台湾企業にとって死に金になり、バイバイされたわけです。

これは仮説でしかありませんが、僕は結構正しいと思っています。

Next Action

そうとわかればやることは簡単です。とにかくできる限り既存の台湾企業の顧客をつなげればいいのです。そうすれば僕らとの取引が生き金になり、多少結果が出なくても投資を続けてくれる可能性があります。

実際に、僕らはある台湾企業と日本の企業を繋げた結果、結果の有無に関わらず、某台湾企業と取引を継続する事ができました。

ただし無理して顧客のサービスや、顧客を他の顧客に押し付けると既存顧客の気分を害するので、くれぐれも “We don’t sell garbage” を忘れずにしたいと思います。

ちなみにこの「生き金」戦略は何も僕らのような BoB だけでなく、BtoCでも使えると思っています。林森にある某居酒屋がコロナ禍もずっと繁盛していたのですが、その理由はこの居酒屋で食事する事が生き金になっていたからです。

本来食事はただの消費なのですが、オーナーの方は来客者同士を繋げるのが本当に上手いんです。だから食事 + 人脈形成で消費が生き金になってました。

これらをまとめると、台湾や中華圏では、ブランドは中国版 Tesla と言われる NIO のように、購入者同士が交流できる機会を作るといいのではないでしょうか?そうすれば消費財やグッズが死に金から生き金に変わります。

以上台湾の現場からでした!今後台湾に来てビジネスをされる方は、自分は相手に取って生き金を提供できているか意識してみてはいかがでしょうか?