2025年8月17日台北百貨店視察

みなさんこんにちは、applemint代表の佐藤です!

今日は、2025年8月17日(週末)の台北の百貨店の様子についてブログを書きたいと思います。

最近、台湾の多くの百貨店が苦戦していると耳にします。業績が比較的好調なところもある一方で、前年比で数十%減という話もあり、実際のところはどうなのか気になるところです。

やはり自分の目で確かめてみようと思い、暑い中出張者になったつもりで台北の百貨店を視察してきました!

今回のブログでは、そのときの様子をお伝えしたいと思います。

信義區のお昼12時の様子

どうせ百貨店に行くなら、何か買い物がしたいなーと思っていたら、ふとポケモンセンター台北が信義の三越の中にあることを思い出しました💡

そこで今回は信義區にある新光三越と忠孝復興にある SOGO に行くことにしました!

まずは土曜日にポケモンセンター台北がある信義區に行きました。

ポケモンセンター台北がオープンしたのは2023年12月で、当時は行列が店の外まで続き、入場まで3時間待ちという日もあったそうです…😱

今回正直少しドキドキしながら朝11:00 のオープンに向けて出発し、10:50に到着しました。

ざっと50-100人ぐらいはいたと思います。

そこから僕は 11:15入場の整理券を手に入れて、11:25頃には入場できました。
結果的に30分待ちといったところです。

さて、ポケモンセンター台北が入っているのは、信義區にある新光三越の一つです。
ポケモンセンターでショッピングをしてから館内を見て回ろうと思ったらちょうど12時ぐらいでした!

12時ごろの百貨店の様子が気になって、いくつかのフロアを回ってみました。
結論として、土曜日の正午の時間帯は新光三越の中でもポケモンセンターにだけ人が集中していて、それ以外の売り場にはほとんど人がいませんでした。

その後、近くの微風や他の百貨店にも寄りましたが、人が集まっていたのは鼎泰豊の前くらいで、百貨店内はどこも閑散としていました。

なんだかポケモンセンターだけが人で賑わっていて、他はスルーされている感じでしたね。

とはいえ、この様子だけを見て「百貨店に人がいない」と判断するのは早計です。
正直、今回は時間帯が早すぎたと思っています😅

この日の夜に、台湾人の友人と会食した際、この話をしたら、最近の信義區は夜になると賑わいを見せるそうです。

特に微風南山前の通りでは、若者がコンビニで買った飲み物を片手に集まり、周辺のバーもにぎわうとのことでした。

あとそもそも台湾人は暑いし、朝そんなに出かけないのでは?という指摘も受けました。

実際、H&M前の広場(信義區を象徴する場所の一つ)も昼間は人影がまばらでした…

僕は生活のリズムを変えたくないので、土日でも6時から7時の間ぐらいに起きてしまうのですが、それは僕だけでしょう。

そこで、お昼のデパートは人が混んでいるか否かを調べるために、次の日は忠孝復興にある SOGO に3時に行くことにしました!

午後3時の忠孝復興SOGO

台北の忠孝復興駅の近くには、SOGOが二つあります。

一つは「忠孝館」と呼ばれ、さまざまなブランドが1フロアに集まっていて、いわゆる“ザ・デパート”といった雰囲気です。

一方の「復興館」は、ハイブランドがゆったりとしたスペースを構えている、より高級志向のデパートといった印象です。

忠孝館

日曜日3時の忠孝館は思った以上に人がいました💨💨

前日信義區の三越に誰もいなかったのを見たので、比較をしてそうやって錯覚しただけかもしれません。

以下は人が比較的に集まっていたエリアの写真です!

1階のコスメエリアでは、子どものコスメ体験が開かれていて、ここは人がかなり集まっていました!

次に僕はあまり詳しくありませんが、POP MART というお店にも人がいっぱいいました。

このお店の中で販売されていた、Labubuっていうキャラクターが人気だそうですね。

あと、Nespresso にも人がいっぱいいました。

無料で試飲できるからでしょうか?(すいません、僕はコーヒー飲まないので、入りませんでした…)

最後に、クッキングのデモンストレーションコーナーにも人が集まっていました。
外食文化が根付いている台湾ですが、中高年の方々はやはり自分で料理をするのが好きなのでしょうね。

また、最上階ではお茶に関するイベントが開催されており、そこそこ人が入っているようでした(有料だったので入場はしませんでした…😅)。

そのほかでは、ホビーフロアやスポーツ関連グッズのフロアに比較的人が多く見られました。
一方で、紳士服やゴルフウェアのフロア、そして一部のレディースアパレルのフロアは、人がまばらでした。

復興館

復興館では、1階から3階にかけて大規模な工事が行われていました。
どうやら Hermes と Chanel を1階から3階まで拡張する計画のようです。

一応すべてのフロアを見て回りましたが、ハイブランドはそもそも人があまりいないせいかなのか、本当に人がほとんどいませんでした。

最も人が集まっていたのは、地下1階のフードコートと、地下2階のスーパー&ケーキ+パン屋でした。

特に「FLAVORFIELD」というパン屋は圧倒的な人気で、驚くほど多くの人が列を作っていました。

台北では、中山の三越も有名です。あのあたりは自宅から近いこともありよく通りますが、週末はいつも人で賑わっています。

中山にある百貨店にはその影響からか、いつもそれなりに人が入っている印象があります。

今回3つの百貨店を見て回りましたが、ハイブランド中心の復興と、行く時間を間違えた信義區の三越以外、SOGO 忠孝館は思ったより入っていた気がします。

ただ、この集客状況に百貨店側が満足しているかといえば、おそらくそうではないでしょう。

では、テナントにもっと広告予算を投じてもらって集客してほしいと言えるかというと、それも難しい話です。
テナント側からすれば「百貨店が人を呼んでくれるから入居している」という前提があるので、「百貨店が何を偉そうに?」という感覚になるでしょう。

近年は円安の影響で日本に押し寄せる台湾人が増えており、正直「台湾人はもう台湾ではあまり消費しないのでは?」と思っていました。
しかし実際に百貨店に人が集まっている様子を見て、やはり百聞は一見にしかずだと改めて感じましたね。

まとめ:台湾の百貨店の未来を考える

以前も同じようなブログは書きましたが、今回再度現場を見てみて思ったことがあるので、書いてこのブログを終えたいと思います!

百貨店内で人が集まる場所の共通点

今回いくつかの百貨店に行ってみて共通していたのは、人が集まっている場所は、 有名なキャラクターのお店か、体験/交流場所かお食事場所ということです。

例えばポケモンセンターはいつどこにオープンしようが、多分かなりの人は来るでしょう。

今後例えば集英社がジャンプストアを百貨店に入居すればここも間違いなく集客には苦労しないでしょう。

一方で、ポケモンセンターが入っているフロアと同じフロアにあるからといってそのおこぼれをもらえるかというと、そんな事はほとんどないでしょう(そのお店でポケモンの関連グッズを販売しない限り)。

次に、料理のデモンストレーションをする場所や化粧のデモンストレーションをする場所など、人々の交流を促進するような場所は百貨店の中でも集客できていたように思います。

料理のデモンストレーションに関しては、カメラを後ろに置いてライブ配信や動画をアーカイブにして、オンラインの販売に繋げるのもいいのでは?と思いましたね。

同時に家電を販売するうちのお客さんももっとこうしたミクロなイベントをするべきなんだろうなーと思いました。

セレクトショップにエッジを

ポケモンセンターに行く理由は、そこでしか手に入らない商品があるからです。

体験や交流、食事も「その場でしかできないからこそ」人々は足を運びます。

今回、百貨店の中でいろいろなお店を見て回りましたが、正直もっと個性を出してもいいのでは?と感じました。

今回百貨店に行きましたが、結局ネットで買えるブランドが入居しているか、聞いたこともないブランドが入居しているか、ネットで買えるブランドもサイズがありませんでした….

なんかバイヤーの個性がそんなに見えなかったというか…

もちろん、こんなことをバイヤーに言えば「お前に何がわかるんだ!」と言われるかもしれませんが…😅

また、もう少し雑多な雰囲気があってもいいのでは?とも感じました。
たとえばヨドバシカメラのように、家電だけかと思えば薬局もあって、自転車も売っていて、さらにユニクロまで入っている──そんな“ごちゃ混ぜ感”です。

台湾の百貨店も、もっと接触ポイントを増やしていいのではないかと思います。

現場に答えがあるよなーと思った出来事

今回よった百貨店には、台湾で苦戦している僕らの某クライアントも入居していたのですが、行くまでとても恵まれた場所にお店を出していることに気づけませんでした。

そんな顧客のブースですが、ただただ高値で靴が置かれてあって、正直何も魅力を感じませんでした…👊

例えば、カジュアルとビジネス両立できる靴があるのですが、マネキンとかもないのでコーディネートがわかりません。

あと、どの靴がどんなシーンにいいのか、想像できませんでした。

百貨店内で、それなりのスペースを与えられているにもかかわらずこんな様子で、なんだか苦戦の理由がわかった気がします。

スタッフは二人もいましたが、やる気がなくずっとおしゃべりをしていました。

僕がもしもこのブランドの責任者になったら、販売先やデジタル施策はもちろん大事ですが、既存施策で何か改善できるポイントがないかみますね。

それこそ現場に行きます。

今後ももっともっと頻繁に外へ出て色んな商業施設に行かねば、と反省したのでした。

もっと謙虚に頑張ります。

以上、applemint代表佐藤からでした!