【忍び寄るライバルの足音..】台湾経営実録

みなさんこんにちは、applemint代表の佐藤です🌞
今日は、某企業の経営に忍び寄る影というテーマでお話をしたいと思います。
知り合いというか、クライアントさんの経営状況について書きます。
あ、もちろん内部事情とかではなく、僕が外から観察出来る範囲の話になります。
というか、実際の経営状況についてはもちろん知りません🙃
僕は外から見ているだけですが、それでも僕からすればかなり緊急な事がクライアントの身に起きています…
OpenAI が Gemini の躍進に対して、コードレッド (非常事態) を発令したように、僕からするとコードレッド事態です。
くれぐれも口外禁止でお願いします。
それではどうぞ!
退職者の躍進

今回ご紹介したいケースはKARADA factory さんです。
KARADA factory さんは台湾で事業を展開し早10年が経ちます。僕らがお手伝いを始めたのは 2018年で、最初は色々苦労しましたが、そこから徐々に業績を伸ばしました。
当時は今ほどデジタル広告をしているマッサージ店は少なく、ある意味ブルーオーシャンだったのも幸いでした。
その後コロナがきて、一時的に客足が遠のき、現在頑張って業績を戻している所です。
そんな KARADA factory さんでは、昔から OB/OG による独立がありました。
台湾の方は、独立心が高く、KARADA factoryさんに限らず美容院でも飲食店でも、スタッフの独立は日本以上にあるという話をよく聞きます。
とはいえ、やっぱり独立して会社を経営するのって中々難しく、多くの人はあまりうまくいかずお店をたたむそうです。
そんな中、2019年か2020年前後に、ある退職者が開いたお店がここへきて急速に店舗数を増やしています。
自己資金だと結構無理があるので、恐らく融資を得たか、投資家の投資を得たものと思われます。
これが、個人的にかなりやばいと思っています。以下、やばいポイントを列挙します。
やばいポイント1. 同じサービス・低価格

この退職者さんが始めたお店は現在 KARADA factory さんとほぼ同じメニューで、価格が20-30%安いです…💦
同じサービスが200-300NTD 安いなら、多くの場合消費者はそっちに流れます。
しかもマッサージは通常嗜好サービスのカテゴリーに入るので、価格弾力性は高いです…
価格弾力性が高いってことは、要するに価格に敏感って事です。
つまり消費者からすれば安ければ安いに越したことはないってことです(ちょっと語弊がありますが…😅)
これに対抗するためには強固なブランド力が必要ですが、世の中そんなに簡単じゃありません…
ただ、これもライバル店の店舗数が多くなりブランド力が強化されると、むしろサービスの元となる KARADA factory さんが偽物扱いされる危険性すらあります。
これが僕がやばいと思うポイント1です。
やばいポイント2. むしろ一部レベル高い可能性あり
次にやばいと思うのが、同じサービスで、価格が安くて、さらには一部サービスの質が高い可能性があるってことです。
なぜこうなるか?後ほどお話ししますが、どうやら一部KARADA factory を退職して移った方が、他の実力者を積極的に KARADA factory から引き抜いているらしいんですね。
実力者からすると最初は、「え、なんでそっちに行かないといけないの?」と思うかもしれません。
ただ、どうやら退職者のマッサージ店では報酬が KARADA factory よりも良いらしく、報酬形態に魅力を感じた実力者が続々集まっているみたいです。
また、退職者と直接の関わりがないスタッフも結局噂が噂を呼んで、「◯◯店の方が給与高い!そっち行くわ!」となっているそうです。
その結果、ちょっと言い方は悪いですが、KARADA factory が踏み台になっています…
やばいポイント3. 人材採用コスト0!?

台湾では、マッサージやその他飲食店を含むサービス業をフランチャイズではなく直営で拡大しようとした場合、一番のボトルネックは人材の採用です。
これは、サービス業に限らず、一般企業もそうですね。
とにかく人が集まりません。
なので、飲食店の中には、いくら業績が良くても人が集まらず拡大出来ないというケースはたくさんあります。
そこで KARADA factory さんでは広告費を払って、人材採用のデジタル広告をしています。
そんな中、退職者が開いたお店では KARADA factory からスタッフを引き抜くことで、採用コストを抑えています(もしかしたら採用広告をしているかもしれませんが…)
前章でもお伝えしたとおり、OB が内通者として、KARADA factory の内部スタッフと連携しているため、KARADA factoryが広告費を払って集めた人材が数ヶ月後スカウトされ、転職する流れができています…
つまり、KARADA factory が苦労して集めて育てた人材が、半年から1年の経験を経てほぼコストなしで、OBのお店に流れる最悪の流れができています。
しかも即戦力なので、トレーニングのコストもかかりません。
OBの人も意図してこのような仕組みにしたわけではないと思いますが、中々厄介な仕組みです…
やばいポイント4. 集客コスト0!?

最後のやばいポイントが、抜けたスタッフがお客さんを引っ張っていく事です。
みなさんも経験があるかもしれませんが、マッサージ店では「この人だ」と思える施術者に出会うと、ずっと指名したくなりますよね。
もしその施術者が、通えないほど遠くのお店に移籍してしまえば別ですが、そうでなければ移籍先のお店まで足を運ぶ人も少なくありません。
それだけマッサージというサービスは、属人性が非常に強いということです。
その結果、KARADA factory で技術を磨いた実力のあるスタッフが退職後に歩合制の割合が高い別店舗へ転職し、顧客まで一緒に連れていってしまうケースが起きています。
しかも厄介なことに、その退職者のお店は、KARADA factory の出店エリアのすぐ近くにオープンしています。
そうなると、なおさらお客さんは、これまで指名していたスタッフのいるお店を選ぶようになります(しかも価格が安くなる)。
つまり、退職者側の店舗からすれば、KARADA factory から実力者をヘッドハンティングさえできれば、集客コストを大きく抑えられるという、非常に脅威的なスキームが成り立ってしまうんです。
もしも独立された OB/OG の人がここまで考えていたらマジですごいです🙂
僕らが気にしないといけない事

ではどうすればいいか?
僕はそんなに難しい問題ではないと考えています。
なぜならこの脅威のスキームは、退職者さんのお店の方が報酬がよくなければ成立しないからです。
つまり、KARADA factory さんの報酬体系が在籍するスタッフに対して満足するものであれば、このスキームは全て崩壊します。
そうとわかれば報酬体系を変える必要があります。
もちろん報酬体系を変える事はそんなに簡単なことではありません。
報酬を上げるということは利益が減る可能性があることを指します。
また、KARADA factory では台湾現地式の報酬体系を踏襲するというよりは、日本の報酬体系を導入しています。
それにはもちろんメリットもあればデメリットもあります。
ただこの調子で独立した人のお店の店舗数が増えれば、本当に向こうが正規店のようになってしまいます。
少し古くて不適切な例えで申し訳ないですが、例えばアダルト動画を見るプラットフォームは元々、XCity というサービスが元祖でした。
しかし時代の波についていけなかったのか、その後DMM にぶち抜かれ、今では DMM が本家として君臨しています。
掃除ロボットの元祖と言われたルンバは先日経営破綻で中国企業に吸収されました。
一番まずいのは、現実を直視せず「向こうは内通者がいるから」とか「向こうは見せ方が上手い」とか「向こうのやり方は続かないよ」とか言って自分達の報酬体系を変えないと本当にまずい気がします。
もちろんこれは僕の会社でも起こり得ます。
きちんと今の自分達の報酬体系から目を離さず、給与以外の魅力を作ることもさることながら、きちんと現実を見て給与体系を競争力のあるものにする努力ができればと思っています。
以上、applemint 代表佐藤からでした!