情報発信が信頼に与える影響を考える

みなさんこんにちは、applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。

今日は情報発信をする人に対する信頼と、その理由について考えていきたいと思います。

結論から言うと、情報は溢れているけど、結局は何もしないよりは発信した方がいいよね?というちょっと当たり前に聞こえる話です😅

ただ、これだと当たり前すぎるので、きちんと実例をご紹介します。

ちなみに現代では発信者が影響力を持ち、発信者が何かと有利なポジションにつく仕組みが SNS によって出来上がっています。しかし、僕の考えだとそれでも顔を出して発信をしたくない人は結構いて、大部分は炎上して攻撃されたくないからだと思っています😅

そんな中僕は顔を出してせっせと情報を発信しているわけですが、その恩恵は結構あります。これだけ情報が溢れている時代でも、顔を出した情報発信をしていると色んなメリットがある事をこのブログを通じてお話ができればと思います。

大前提:人は知らないものには手を出したくない

以前から何度も話していますが、人は知らないものに手を出したくありません。『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』では、まず商品やサービスが人々に『認知』されないと購入に至らない事が描かれています。以下は売上までの簡単な式です:

認知 x 配荷率 x 過去購入率 x Evoked setに入れる確率 x 年間購入率 x 年間購入回数 x 平均購入金額

一番大事なのは、一番左にある『認知』で、次に大事なのが配荷率(商品やサービスへのアクセスのし易さや買いやすさ)です。8割の企業はこの2つに問題を抱えているため、その他の過去購入率や Evoked set に入れる確率はひとまず置いておきましょう。

マーケティングの大前提は長期的施策と短期的施策


では、認知度と配荷率をどうやって上げるかについてお話しします。僕は通常、長期的に得られる認知と短期的に得られる認知の2種類に分けて考えています。

まず、短期的に得られる認知についてですが、最も簡単な例は広告です。広告費をかければ、ある程度商品やサービスの認知度を上げることができます。しかし、広告を好きな人はあまりいないため、効率的に認知度を上げようとすると、広告は必ずしも最適な方法ではありません。

次に考えられるのが、ショート動画です。TikTokやFacebook、Instagram、YouTubeショートは、アルゴリズム上、拡散力が高く、1本のショート動画がバズることで一気にインフルエンサーになることもあります。

特に注目すべきなのは、最近では短期的に効果が出る施策は、素人や資金のない会社でもアイデア次第で実現できるようになった点です。以前はデジタル広告を使わなければ短期的に多くの人にリーチできなかったのが、ショート動画の登場で可能になりました。

次に、長期的に認知を得たい場合についてです。僕がおすすめするのはブログコンテンツやYouTubeの動画です。YouTubeの横長の動画やブログは、残念ながら短期的な効果は期待できませんが、トレンドや要点を押さえることで、数ヶ月でじわじわと拡散されます。

去年、僕が不動産関係者と台湾人向けに撮影した日本の不動産を評価する動画は、徐々に拡散され、昨日確認したところ1万回視聴されていました。この動画は全編日本語で、字幕を中国語にしただけです。

また、僕の中国語のYouTubeチャンネルの登録者数は約600人です。つまり、この動画の視聴者の大半は登録者以外ということになります。

さらに、台湾でショート動画を投稿すると、リーチ数が全然違います。モバイルからは少し見づらいかもしれませんが、以下は僕が直近1週間でInstagramに投稿した通常の投稿とリール動画のリーチ数の違いです。


動画は過去90日で少なくとも3桁のリーチを達成しているのに対してフィード投稿は2桁です。ちなみに動画は90日以上前に撮られたものなので、過去120日のリーチ数を見ると、4桁の人にリーチする動画もちらほらあります。

台湾には思考停止をしてしまっている日系企業がおり、彼らは流れ作業のようにインスタグラムや Facebook のフィード投稿を続けていますが、それだったら少しばかりクオリティが低くてもショート動画を投稿した方が良さそうです。

YouTube 動画って見ているよねーと思った話


現在、僕のYouTubeチャンネルの登録者数は6,600人ほどです。主に台湾のデジタルマーケティングや台湾のビジネス情報を発信しています。こんな小さなチャンネルですが、「あ、見られているなー」と思うことが最近ありました。

それは、日本酒メーカーさんからのお問合せです。恐らく台湾に進出したいのだと思います。

日本酒メーカーさんが台湾に進出するとなると、販売ルートは二つしかありません。小売店かレストランです。台湾ではお酒のオンライン販売が禁止されています。

そのため、日本酒メーカーさんは台湾に進出する場合、小売店とレストランに顔が利く問屋さんに販売を依頼しますが、近年は問屋さんの数に対して進出を希望するメーカーが多すぎるという問題があります。

その結果、問屋さんは抱えるクライアント(お酒メーカー)が増え、扱うお酒の種類が多くなると、どうしても売れ筋が悪いお酒に対しては営業努力/マーケティングをしなくなります。しかし、そうなると一部の日本酒メーカーさんは問屋さんに対して、「あいつらは何もしないから売れないんだ」と不満を持ちます。

これが昨今台湾で起きている問題です。どちらが悪いというわけではなく、両者に問題があります。詳細を知りたい方は以下の動画をご覧ください😅

この話がとても面白いと思い、1ヶ月前にYouTubeで動画を撮りましたが、これが思いの外視聴されています。

その結果、台湾に進出を考えている日本酒メーカーの方の目に止まり、今回のお問合せにつながったのではないかと思っています。次回会議の際に聞いてみます。

AI も登場し、こんなに情報が溢れる時代でもみんなが知らない有益な情報はあります。僕は、資本がない弱者が生き残るためには、やはり顔を出して発信することが大事だと考えます。

顔と声の重要性

最後にこのブログをまとめると、結局人は人の顔と声を聞いて人を判断するのが好きという事です。

人は発信や表に出た情報を基に色々な判断を下します。僕がもしも顔を出さずに情報を発信をしたら、それはそれでお問合せは来るでしょう。なぜなら聴覚は意思決定にとても重要な役割を果たすからです。

最近ナオキマンというYouTuber が音を研究している方との対談動画を出したので、興味がある方は是非ご覧ください。聴覚が如何に僕らの行動に影響を与えるか語っています。めちゃくちゃ面白いです:

人の耳の時間を奪うと、本当に色んな影響があります。しかし残念ながら人の耳の時間を奪うのは至難の技です。ポッドキャストを1年間してきましたが、オーディエンスは全然広がりを見せません。

僕の話し方や内容に改善点はいっぱいあるものの、知らない人に話を聞いてもらうのは本当に難しいのを実感しています。だからこそ、顔が大事なんです。

ビジネスに行き詰まっている人は、まず顔を出して情報を発信する事から始めてみてはいかがでしょうか?

以上、applemint 代表佐藤からでした!