【台湾で実質週休3日をしてみたら】時短勤務の結果公開
こんにちは、applemint 代表の佐藤です😎
現在台湾では基本的にどの企業も9時-18時で働いています。(1時間のランチ休憩 or 会社によっては1.5時間)
日本は9時-5時でしかも国民の祝日が多い…
また、台湾は残業代に対しての措置が厳しく、残業代を払わない企業は従業員が労働局へ通報し、労働局の職員が会社に立ち入り検査に来ることがあります。
そんな中、コロナウイルスが拡大し、在宅勤務も珍しくなくなった台湾で異変が起きています。というのも、在宅勤務が増えると、そもそもいつ何時、誰が何をしているのかなんて監視できません。
その結果、在宅勤務中にサボる人材がいっぱい出てきました。そんな僕も在宅勤務時は適度に猫と戯れてサボっています😎 僕は従業員が在宅勤務時にサボる事を全く問題と捉えていません。
仕事をこなせば問題はありません。でも僕のそんなスタンスとは裏腹に現在の台湾の法律は、「時間」に対して残業が発生します。
もしも従業員が在宅勤務時にサボるだけサボって、「仕事が終わらない」と言って残業代を要求したらどうでしょうか?これは公平でしょうか?
現代の残業のシステムの下では、効率よく仕事できる人は空いた時間にもっと仕事を与えられ給与は横ばいで、仕事が遅い人は少ない仕事量で、もっと給与をもらうという矛盾が起きます。
そこで僕は一日の労働時間を1時間減らし、仕事が早い人に有利なシステムの実験を始める事にしました。
具体的には、9時-6時だった勤務時間を、10時-6時にしました。一般の台湾企業より毎日1時間労働時間が少ないという事です。ちなみに、毎日1時間少ないという事は、毎月20時間-22時間少ないので、実質週休3日です。
そんな実験を始め、早2ヶ月が経ちました。その間に新人も入ってきて本当に面白い結果が出ました。今日のこのブログでは時短勤務を始めて何が起きたかぶっちゃけたいと思います!
applemint へのご応募お待ちしております(日本人はちょっと今採用が難しいのがもどかしい限りですが…)
時短勤務を始めてからのメリット1:残業の心配ゼロ
繰り返しになりますが、台湾では1日の労働時間は通常 8時間です。残業代は 8時間労働を越えて労働した分に対して支払われます。
僕らはそもそも労働時間を毎日1時間減らしているので、僕らのスタッフが残業代を申請するには1日7時間労働を1ヶ月して、それに加えて1ヶ月で 20時間以上働いた事を証明する必要があります。
なので、僕らの会社では残業の申請がとてもしにくいと思っています。そういう意味ではとてもブラックです😂
ただ、僕らは本当に 10時出勤で、6時に終わるので、ちゃんと7時間勤務を実施しています。そんな訳で、「残業」を心配する事はほぼなくなりました。ただし、今後人数が増えればまた違う感じになるかなと思っています。
ちなみに、もしも本当に長時間働いているスタッフがいれば残業代を出しますし、給与は割とちょくちょく上げています。
メリット2:ちょうどいい
台湾は日本と比べて1日の労働時間が1時間長く、それに加えて国民の祝日が少ないです。有給日数も日本より少ないです。僕が台湾で現地採用で働いていた時なんて、1年目の有給日数はたったの3日でした。2年目は7日です。
日本人の方は、日本は残業が多くて、みんなすごく働いていると思っているかもしれませんが、僕は台湾と比べたら、実は日本人は最近あまり働いていないんじゃないかと思っています。
もしも日本のサラリーマンの有給取得率が 100% になったら、日本人は相当働かない国民になると思っています😆
今回時短勤務をして思ったのは、10時-6時はちょうどいいなーという事です。僕はワーカホリックなので、そもそも朝の7:30ぐらいから作業を始めてます。
つまり僕的には、朝の10時まで誰にも邪魔されない自由な時間ができたという事です。それに加えて、他の従業員は10時出勤なので割と余裕のある朝を過ごせます。
ただし、バイク勤務のスタッフは10時出勤だと、駐車場がないと嘆いていました(笑)
時短勤務ハプニング
次に時短勤務をした結果に起きたハプニングについてお話しをします。結論から言うと、うちに6月に入社した新卒の新人が、自分自身を律する事ができず、サボりまくってしまいました😂
そもそも新卒に自立して仕事しろなんて無理だと思いました。僕が新人でもサボっていたでしょう。
彼女の中には「私は10時-6時勤務」というマインドが強く、仕事が期日通り終わっていなくても、「そもそも10時-6時勤務だし」という感じでした。
そのため、彼女は終わっていないタスクが大量発生しました。面談でその理由を問うと、「仕事が多くて忙しい」と回答がきましたが、彼女の仕事量はみんなの1/3ほどです。
この子は残念ながら試用期間でバイバイという結果になりました。台湾では試用期間中にバイバイする事例は割とあります。むしろ試用期間で見極めないと厄介な事になります。
日本だと外資でもない限り、使用期間中のバイバイはないと思います。なんなら台湾にはクビに出来ない日系が多くて、真面目なスタッフが辞めるという事態が起きています。
在台の日系会社はいい加減きちんと「経営」をするべきです…
ただし、使用期間後にバイバイをするためには入社時の雇用契約書にきちんと署名してもらう必要があります。従って台湾に進出したら、まずは頼れる会計士と弁護士を探す事が最初のミッションとなります。
台湾における時短勤務の総括
最後に、このブログをご覧になって今後台湾で時短勤務をしようと思った方に、時短勤務を 2ヶ月して感じた事をまとめます:
- 従業員の満足度は割と高い
- しかも残業の心配はほぼしなくていい
- ただし、一度始めると元に戻すのはなかなか難しい
- 新卒は恐らく時短勤務に適応できない
従業員は通勤ラッシュに合わないため、満足度が高いと思っています。また、経営者の視点から見ても残業の心配が入らないのがいいなと思います。社員が責任感があって自立していれば、時短はかなりお勧めします。
ただし、今後台湾で時短勤務をする場合、個人的に新卒はお勧めしません。台湾の新卒に時短勤務という飴を与えたら、大部分の人は仕事が終わっていなくても仕事を終わらせない可能性があると思っています。
現在多くの広告代理店は在宅勤務を導入していますが、多くの台湾人新卒に在宅勤務は無理と判断している経営者が多数います。従って彼らは経験者の採用に力を入れています。
そのため、在宅勤務を導入しているIT 企業や広告代理店などの間では、台湾の新卒は就職氷河期とも言われていたりします…
以上!applemint 代表佐藤からでした!