applemint 代表佐藤の月間インプット (2021年11月後編) 日本から学ぶ台湾の社員独立問題

こんにちは、applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。11月になり、2021年も残り2ヶ月となって衝撃的なニュースが目に飛び込んできました。

なんと、台湾の黄色いワクチン接種証明書は日本では無効という….

しかも台湾は旧正月期間中に限定して、台湾帰国者の隔離措置を7日間隔離ホテル、7日間自宅隔離OKという….(今までは14日間全て隔離ホテル)いや、どっちもロジックがめちゃくちゃで….

でも世の中ってこういう理不尽な事ばっかですよね😂

それはともかく今回のインプットのブログでは日本の某ジムが行なっているすごく賢いフランチャイズの施策をご紹介します。何が賢いかと言うと、このジムではインストラクターの独立が難しいんです。

ジムのインストラクターの多くは数年勤めたら独立する人が多いみたいなんですけど、今回ご紹介するジムのやり方だと下手に独立出来ないんです。台湾のサービス業は独立志向が強いスタッフが多いので、台湾でお店を営む方や経営をされている方はめちゃくちゃ参考になると思っています。

そのほかに中国の電子タバコ会社の創業者の話と、僕がタバコ会社で面接した時のドン引き話を共有して、好きなサービスを担当する仕事の重要さ改めてお話しします。

それでは今回もどうぞ!

10分の運動が30分運動の効果!? High Altitude ジム

東京を中心に「ハイアルチ」という酸素濃度が低い高地環境を模したジム/スタジオがあります。酸素濃度が低い環境で運動をすると、体は通常より酸素を取り込もうとします。その結果、たった数分の運動で身体にかかる負荷はその何倍にもなります。

参考:https://high-alti.jp/

例えば低酸素の環境で30分ウォーキングするだけで2時間分の運動効果があると言われたりします。また、このジムでは室内の酸素濃度は低いものの、気圧は低地と変わらないため高山病になる心配はありません。

このジムが賢いなと思ったのは、ジムのインストラクターが独立しようにも独立できない事です。なぜならこのジムの質はインストラクターの良し悪しに依存するのではなく、ジムの環境に依存しているためです。

この低酸素環境のジムを作ろうとするとかなりの初期費用が見込まれます。また、適切な低酸素の環境を作るためにはきちんとしたノウハウが必要です。要するに真似されにくいという事です。

真似したい方にはフランチャイズのプランをしっかり準備していて、なんと初期投資5000万円がかかるそうです😬

フランチャイズのプランによると3年で回収出来るそうです😓

台湾では従業員の独立が後を絶ちません。applemint のクライアントである KARADA factory さんでは 2-3年勤めたメンバーがその後独立してお客さんを引っ張っていくというのを何度も経験してきました。台湾にいる知り合いの美容院さんもスタッフが2-3年で辞め、独立するという話を聞きます。

独立する人達の独立する意欲は止められないので僕は「だったらむしろ独立を支援して出資者になるのはどうか?」と思いましたが、世の中は複雑で大抵は独立後関係がぎくしゃくするそうです。

今回の話を読んで、台湾でレストランやマッサージなどサービス業に従事する方は自分達のサービスをもう少し環境に依存する形にしてみてはどうか?と思いました。そうすれば独立のハードルが高くなります。

※あるいは特別な環境を作るためには秘密のノウハウがあり、フランチャイズ契約をしないとそのノウハウをしれない形にする。(コカコーラの原料みたいな)ただし台湾ではその後ノウハウが横流しにされる可能性大(笑)

中国の電子タバコと僕の就活の時の話

次に中国の電子タバコ会社を創業した方の話を紹介させてください。中国の電子タバコメーカーに RELX というのがあります。(台湾でも売っている模様)この親会社に当たる雾芯科技有限公司を起業したのはケイト・ワンという中国人の女性です。

ワーキングマザーだった彼女は紙巻きタバコの喫煙習慣があり、仕事から家に帰る前、衣服についたタバコの臭いを子どもに嗅がれるのが嫌で帰宅後はバスルームに駆け込んでいました。

その後電子タバコは臭いがしないと聞き、自分で中国国内の様々な電子タバコを試したものの、どれも質が悪く自分で電子タバコのサービスを立ち上げる事にしたそうです。

この話を聞いた時に思い出したのが、僕が大学時代某有名外資系タバコ会社に面接に行った時の話です。僕はその当時、この会社の高待遇に惹かれて面接に行きました。

1次、2次と受かり3次面接で、「質問はありますか?」と聞かれた時に僕は「〇〇さんは御社のタバコの中で一番好きなのは何ですか?」と聞きました。

すると担当者の方は「私はタバコを吸わない」と回答しました。僕はこの回答にとても失望したのを覚えています。(僕は当時タバコを吸ってました。)僕は結果的に3次面接で落ちましたが、入らなくてよかったと思っています。

タバコを吸わない人がどうタバコを他の人に売るのでしょうか?ケイト・ワンさんの話を読んだ時に、改めて創業者や自社のスタッフが自分達のサービスを使う事って大事だなと思いました。

お金のため、或いは高待遇のために自分が利用しないサービスを人に売って毎日7-8時間働くのはどうなんでしょうか?僕は今の仕事に誇りを持ってますし、ゴミ広告を売らない事を信条にしていて少なくとも心理的に救われてます。

皆さんは自分が信じているサービスを売れていますか?

僕があまり興味を持てないサービスの広告を頼まれた時の僕の指標

とは言うものの、僕は広告代理店という仕事柄、必ず自分があまり好きでないサービスの広告宣伝を頼まれる時があります。そんな時にどうするか?ここではクローズな applemint lab だから話せる僕の本音を語ります。

ちなみに予算が大きいか低いかは一旦考えない事にします。(広告代理店の手数料は広告予算の大小に影響するので、嫌いなサービスでも予算が大きいクライアントは受ける場合が多い(苦笑))

僕はこの時担当者を見ます。担当者が熱意を持っていたら受けるでしょう。逆に担当者に熱意がなく、「やらされている感」を感じたら断ると思います。また、相手から商品の紹介や台湾進出のスキームを聞く時に売上の話ばかりして、商品の話をしない人も僕の中ではあまり受けない基準の一つです。

色んなブログで何度も言ってますが、売り上げはやるべきことをやった時の結果です。売り上げが目的になってはいけないと思っています。とは言っても大体9割ぐらいの方が売上がどうだって話をします….😯

ちなみに超ぶっちゃけ話をしてしまうと、2021年11月現在もしも広告予算が大きくて、僕が過去に使った事がなくて「信じていない」商品から宣伝のご相談を受けたら、受けると思います。例えば痩せる健康食品とか正直僕は全然効果あると思っていませんが、ご相談を受けたら聞きます。

本当に効果がなくてダメならその会社は存在してないはずなので…

でも僕が過去に利用して心から「嫌な」商品やサービスは受けません。例えば僕は過去に台北で嫌な思いをしたレストランがあるのですが、そこから莫大な広告予算で宣伝の依頼が来ても受けないと思います….😐

なんか心削ってまで利益を追求したい考えはないです。今後も頑張ります!以上台湾から applemint 代表のインプットブログでした!