【過去ブログ公開】【ここでしか教えてくれない】2021年台湾ウェブマーケ最新トレンドと2022年の予測 (2021年11月29日)

こんにちは、applemint lab 代表の佐藤です。

今日は皆さんに2021年の後半の台湾ウェブマーケティングのトレンドについてお話しします。具体的には最近の台湾の通販会社 (DtoCブランド) さんの動向や、台湾では LP と EC どっちをどう使い分ければいいの?みたいなお話をしたいと思います。

今後台湾に進出してネットで物を売りたいと考えている方や、すでに台湾に進出してネット販売に苦戦しているような企業は今回最新の動向をお伝えしますので、かなり参考になると思います!

LP制作からECモール出店への動き

台湾で何か物を売ろうと思ったらまず思いつくのは越境ECかと思います。LPを作って越境EC用のカートを実装してウェブ広告をしてLPに誘導するというやり方です。

越境ECのメリットはなんといっても手軽さとリスクの低さです。台湾現地に会社を立てる必要はありません。

また、台湾現地に会社を設立した会社さんでもよく以前から自社 LP を制作し、ウェブ広告で自社 LP に誘導して商品を販売してきました👀

しかし台湾に進出した会社の中で少しずつ変化が起きています。それというのも LP を作らずに直接 EC モールで売る会社が出てきます。

台湾現地に法人がない場合は現地の支援会社に出店をお願いし、法人がある会社は自分達で出店しています。

また、LP や HP での直販を行いつつ、ECモールでも積極的に出店をするという通販会社さんが少しずつ増えている気がします。日本では通販会社さんも Amazon に出店しているので珍しくありませんが、台湾では珍しかったです。

というのも元々 LP を使用していたDtoC (通販企業さん) は EC モールの出店に消極的です。その理由は主に以下です:

  1. 1つの商品の LTV が測りづらい (ECモールにタグを埋められない)
  2. 商品毎に広告費を配分しづらい
  3. ECモールは手数料が取られる
  4. ウェブ広告のタグを埋める事が出来ないのでリマケや分析が難しい

レスポンスからまずは利便性と売上を優先するという動き

例えば単品通販をする会社は通常 1つの商品の広告にフォーカスします。1つの商品の広告宣伝だけをすれば、その結果その商品の広告から他のどの商品が売れて (クロスセル)、一人当たりは何回購入したか効果を測定しやすいからです。

また、LP を使えば自然流入からの CV をカウントする必要がなく、純粋に広告のレスポンスを測りやすいです。しかも LP はタグを埋めることが出来るのでリマケやユーザーの LP 内の行動を分析できて、直販なので手数料もありません。

その一方で LP や HP を使うと、一般に消費者は LP での購入をためらいます。僕は最近とあるサイトで8万円ほどの DJ ミキサーを購入したのですが、もしも詐欺サイトだったらどうしようとかなり不安になりました。金額の大小はともかく、LP や HP は「詐欺サイトだったらどうしよう」という不安は残ります。その点 EC モールは安心して買い物ができます😌

leo

最近はAmazon でも偽者の商品が販売されているようですが…

ECモールに出店する事のメリットと LP での販売のメリットを天秤にかけた結果、 EC モールでの販売の方が結果的には売上につながるんじゃない?と考えたメーカーが LP への誘導を止めて EC モールへの出店を行なっているのをちょくちょく見かけるようになりました。

leo

LP や HP での直販が難しい中国に少し似てきました。

アメリカではECモールから LP/自社サイトというパターンが割とある

日本では LP での販売や定期通販が比較的にうまくいくことから、「広告→LP→購入」という導線が通販会社の鉄板です。しかしアメリカでは ECモール (Amazon) で販売を成功させた後に自社サイト及びLP で販売という流れが割とあります。

リリーアナ・ナチュラルズというブランドは Amazon から発売をスタートさせました。その後 Amazon での販売がうまくいき、自社サイトを構築して現在はオフラインでの展開も視野に入れています👍

参考:Amazon発美容ブランド 、リリーアナ・ナチュラルズがD2Cやオフラインのチャネル開拓

ECモールから自社サイトへ誘導をする時に一番ボトルネックになるのは、今まで ECモールで買い物をしていたユーザーをどうやって自社サイトに持って行くかということです。リリーアナ・ナチュラルズは非公開のサードパーティベンダーと協力してAmazonの顧客を自社サイトに呼び込むキャンペーンを展開しているそうです🐱

私であれば、まずは自社サイトで購入するメリットを設計し、自社サイトで購入した人のみで構成されるコミュニティを作る設計をするかと思います。

一方でECモールから自社サイト販売の動きも

次に、ECモールから自社サイトへユーザーの誘導を始めた会社の事例もご紹介します。この会社はとても有名な日系ブランドで、台湾にはもうすでに10年以上はいます。

元々PChome や momo といった ECモールで商品を販売をしていましたが、この度サイトをリニューアルしてユーザーを自社サイトへ誘導するようになりました😊

applemint では Facebook 広告や Google 広告のお手伝いを行い、ユーザーの本サイトへの誘導をお手伝いしました。その結果、めちゃくちゃ費用対効果がよかったんです。なんと4万元で合計10万元ぐらいの売り上げがありました。ROAS は200%です✌️✌️

この経験から僕は台湾に進出する通販企業はまず ECモールで販売して、商品の信頼度を高めてから自社サイトへ誘導するのがいいのではないか?と思うようになりました。

それというのもECモールからスタートすると、消費者は詐欺サイトの不安はないので、消費者に商品を試してもらうチャンスは LP からスタートするよりも高くなります。

まずは消費者に試してもらって、消費者が価格に見合った価値があると判断すれば、結果的に継続して使ってもらえるでしょう。

その後もしも自社サイトを作って、定期販売のディスカウントをすれば、今まで継続して使用していたユーザーからすると嬉しいですよね?

ブランド名検索量増加の影響

最後にブランドの量の検索増加がSEO に与える影響についてお話をします。

Neil Patel ってSEO 界隈ではまーまー有名な人がいるんですけど、この人いわく自社の検索量が増えたらその他のコンテンツのランキングに影響するって言ってるんです。

例えば applemint の HP には色んなコンテンツがありますが、仮に「台湾越境EC」のコンテンツがあったとしましょう。狙うは Google でユーザーが「台湾越境EC」と検索した時に1P目の上位に表示される事です。

残念ながら現状は2P目の下位で、順位で言うと23番だったとします。Neil Patel さんの話いわく、なんと自社の検索量が増えたら他のコンテンツのランキングが上がる可能性があるって話をしたのです😲

僕らで言うと、「applemint」というキーワードの検索量が上がると、「台湾越境EC」の記事の順位も上がる可能性があるということです⚡️⚡️

Neil Patel さんの話だと企業名が検索される事はすなわちそのブランドが「信頼」されている事の証であり、信頼されているブランドが書くコンテンツは信頼できると Google が判断するからだそうです。

SEO の世界には「バックリンク」という重要な概念があって、これは自分の HP や書いたブログのリンクが他の人に参考される事を指します。このバックリンクの数が多い記事や HP は信頼されていると判断され、ランキングが上がると言われています。

leo

SEO は色んな考えがあって、一部の人はバックリンクは意味がないとも言ってたりします。

何はともあれ、うちは Youtube換日線といったメディアへのコラムの露出が増え、自社ブランド名の検索が増えました。それにより、確かに以前より多くのキーワードでランキングが上がった感じはします。なのでこの意見は一理ある気がしてます。

以上台湾から2021年の台湾ウェブマーケティングのトレンドでした!