会った/聞いた瞬間に大体台湾でうまくいかないと思う事例
みなさんこんにちは、applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。
今日は台湾で会った瞬間、或いは聞いた瞬間に、「あー難しいな」と思うビジネスや企業の特徴について書きたいと思います。
最近 ChatGPT を使いまくって勉強もしまくっているのですが、勉強をすればするほど所謂 "正解"への価値が下がっている事を実感させられます。
ChatGPT は別に人工知能というよりは、前の文脈に対して確率的に高い答えを出している訳なのですが、それがあたかも正解に見えてしまいます。
じゃー僕のブログの価値はどこにあるのか?僕のブログを読んでくれている読者は何を求めているのか?
そんな事を考え、現在試行錯誤しています。
僕の考えが世間一般に言う "正解" であるか否かは置いておいて、僕が台湾で見た事/聞いた事/感じた事は AI には真似できないし、そうしたコンテンツに価値があるのではないかと思っています。
前置きが長くなりましたが、冒頭でもお伝えしたように今日は僕の台湾起業6年の中で、どんな特徴が見えたら台湾でやばいと思うかお話をします。
随分上から目線に聞こえますが、こっちで何十社も失敗事例を見てれば大体わかってきます...😅
重要なのは勝ちパターンを知ることではなく、負けパターンを理解する事
まず、「勝ちパターンありますか?」って聞いてくる企業は、大体負けると思っています。
僕はリソースがない中でビジネスで結果を出すのに重要なのは、まず負けない事だと思っています。"負けない"の定義についてはまた後ほどします。
残念な事に台湾に進出したばかりの企業は、大抵リソースがないのに、負けない戦いをせずにリソースを消費する勝ち戦をしに行こうとします...
例え話として適切か分かりませんが、サッカーに例えてお話を進めます。まずは2022-2023年のイングランドのプレミアリーグの2022年2月15日現在の順位をご覧ください。
イングランドのリーグでは、チームは勝つと3pts、引き分けで1pt、負けると0pt もらえます。リーグ戦はシーズンが終わった際、下位3チームが降格します。
1位のアーセナルというチームは2023年2月15日現在 51pts 得ています。これを3で割ると少なくともこのチームは 21 試合中 17試合勝っている事になります。
また、アーセナルの他、上位にいるチームはどこもお金(リソース)をたくさん持っているチームばかりです。
では次にランキングの下位に位置するチームを見ましょう。
最下位はサウサンプトンというチームです。22試合戦ってポイントは15です。
最下位のサウサンプトンや19位のボーンマスというチームは、よく残留争いをするあまり資金のないチームです。
もしもこの状況を台湾進出に例えるなら『台湾』というリーグの上位には資本がたくさんある大企業がいて、下位にはリソースが少ない企業がいる感じです。
仮にあるチームが2023年2月15日現在までに勝ってはいないけど、負けていなかった場合はどうなっているでしょうか?
22試合で22引き分けとなり、22ポイント得られます。
22ポイントだと20チーム中16位で、降格を免れます。
実は過去3年のプレミアリーグの順位を見ると、全ての試合に引き分けた場合、なんと降格を逃れることができます。
全試合引き分けという結果の是非はさておき、負けない戦いをすれば降格を免れるという意味です。
台湾進出はこれと同じだと僕は考えていて、特にリソースがないような企業は勝つことよりも、まず生き残る事を意識するべきだと思っています。
そのためには優先されるべきなのは負けない戦いをすることです。
ここでいう負けない戦い方とは少なくとも break-even にすることです。break-even も出来ない企業が勝てるとは思えません。
それなのに台湾に来て 1-2年ぐらいの企業が、すぐに勝ちパターンを探ろうとするのを見ると、「あ、難しいなー」と思ってしまいます。
ちなみに僕が考える負けないために大事なことはコストを減らす事です。コストをかけずに利益を上げる方法を覚えればとりあえずは生き残れるでしょう。
僕ら applemint は負けない戦い方は覚えたものの、勝ち方をあまり知らないのが課題だったりはします....😬